カラーグラフ 微細血管構築とコルポスコピー・1
正常扁平上皮域・子宮腟部円柱上皮域
奥田 博之
1
1岡山大学医学部産科婦人科
pp.379-381
発行日 1995年4月10日
Published Date 1995/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409902082
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連載にあたって
コルポスコープ診における血管所見の重要性については,コルポスコピー所見分類(表)の中で,異常所見5つのうち3つ(赤点斑,モザイク,異型血管域)が,血管所見を主体とした異常所見であることからもよくわかる.ところで,血管形態の観察に際して,正常と異常,さらに異常の程度などを判断するために血管所見の詳細な解析力が要求される.そのためには正常〜浸潤癌における子宮頸部の微細血管構築の変化をよく理解し,その立体像をつねに念頭に置きながら血管所見の分析を行うことがたいせつである.本シリーズでは正常,扁平上皮化生,炎症,Dis—plasia,上皮内癌,初期浸潤癌,浸潤癌における子宮頸部の微細血管構築が立体的にどのような構築を示し,同時にその変化がコルポスコピー所見にどのように反映されているかを供覧し,コルポスコープ診における血管所見の判断への一助としたい.
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