臨床経験
子宮全摘術後の腟上皮内腫瘍に対して腟壁部分切除を施行した7症例の検討
竹内 祐美子
1
,
奥田 亜紀子
1
,
三枝 遥
1
,
福井 希実
1
,
山本 彩
1
,
小薗 祐喜
1
,
関山 健太郎
1
,
吉岡 弓子
1
,
樋口 壽宏
1
Y. Takeuchi
1
,
A. Okuda
1
,
H. Mieda
1
,
N. Fukui
1
,
A. Yamamoto
1
,
Y. Kozono
1
,
K. Sekiyama
1
,
Y. Yoshioka
1
,
T. Higuchi
1
1公益財団法人田附興風会医学研究所北野病院産婦人科
pp.785-791
発行日 2022年7月1日
Published Date 2022/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002212
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
腟上皮内腫瘍(VAIN)は,発症率が低いことから治療のコンセンサスは得られていない。当施設で子宮全摘術後のVAINに対して腟壁部分切除術を施行した7症例の臨床背景,周術期併発症,術後予後に関して検討した。子宮全摘の適応は子宮頸部上皮内腫瘍または子宮頸癌で,十分なhydrodissectionのあとに腟壁切除を行うことで低侵襲かつ併発症の少ない手術が可能であった。中央値31カ月の術後経過観察期間中の治癒率は85.7%とほかの治療法と比較して遜色ない結果であり,特に単発性のVAINに対する治療として有用と考えられた。
Copyright © 2022, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.