特集 産婦人科医が知っておくべき婦人科腫瘍の病理学
各論
1.卵巣腫瘍1 上皮性腫瘍
清川 貴子
1
,
岩本 雅美
1
T. Kiyokawa
1
,
M. Iwamoto
1
1東京慈恵会医科大学病理学講座,同 附属病院病理部
pp.927-932
発行日 2021年9月1日
Published Date 2021/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001835
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2020年に発行されたWHO分類第5版において,上皮性腫瘍に関する特記すべき点として,高異型度漿液性癌の原発巣の判定基準が示されたこと,漿液粘液性癌が類内膜癌の亜型に位置付けられたこと,そのほかの癌としてMesonephric-like adenocarcinoma,未分化癌,脱分化癌,癌肉腫,混合癌が含まれたことが挙げられる。また,粘液性腺腫・腺線維腫は,細胞質内粘液を有する胃腸型ないしミュラー管型(内頸部型)上皮で構成される良性腫瘍と定義され,一方,漿液粘液腺腫・腺線維腫は,種々のミュラー管型上皮が混合した腫瘍と定義された。
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