症例
経腟走査超音波断層法で発見・診断し,治療を行った子宮静脈血栓症の1例
佐々木 純一
1
,
長谷川 伶奈
1
,
加藤 薫
1
,
服部 早苗
1
,
喜多川 亮
1
,
遠藤 優枝
2
J. Sasaki
1
,
R. Hasegawa
1
,
K. Kato
1
,
S. Hattori
1
,
R. Kitagawa
1
,
M. Endo
2
1総合守谷第一病院産婦人科
2同病院 循環器科
pp.1115-1119
発行日 2021年10月1日
Published Date 2021/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001881
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72歳。褐色帯下を主訴として外来受診した際,経腟超音波検査で偶然子宮静脈血栓を発見した。血栓性素因検査に異常はなく,他部位の血栓も発見されなかったが,抗凝固薬の投与を開始した。投与開始後,48日目に血栓の消失を確認した。経腟超音波検査で子宮静脈血栓を発見したとする報告は,わが国では本報告が初めてと思われるが,子宮静脈血栓は予想以上の頻度で認められる可能性もある。日常臨床で経腟超音波検査施行中,通常より太いと思われる血管が現れた場合には,内部に血栓が存在しないかどうか探索したほうがよい。
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