特集 産婦人科医が知っておくべき婦人科腫瘍の病理学
各論
3.子宮頸部腫瘍
三上 芳喜
1
Y. Mikami
1
1熊本大学病院病診断科・病理部
pp.939-943
発行日 2021年9月1日
Published Date 2021/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001837
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子宮頸癌の病態理解が進み,世界保健機関(WHO)による女性生殖器腫瘍の病理組織分類が2020年に改訂された。新分類では扁平上皮癌,腺癌および上皮内腺癌はそれぞれHPV関連,HPV非依存性に二分されることになり,早期のHPV関連腺癌のマネジメントにおいて深達度ではなく浸潤様式が重要であることが明記された。病理診断は標準的な様式に基づいて報告されることが望ましいという理由から,わが国の子宮頸癌取扱い規約では米国病理学会(CAP)のcancer protocolに準拠した報告様式が提案されている。このなかに含まれる進行期(pTNM),腫瘍径の評価は特に重要な項目で,これらを適切に評価するためには病理医と婦人科医,放射線科医の連携が不可欠である。
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