特集 産婦人科医が知っておくべき婦人科腫瘍の病理学
各論
2.卵巣腫瘍2 非上皮性腫瘍
森谷 卓也
1
T. Moriya
1
1川崎医科大学病理学
pp.933-938
発行日 2021年9月1日
Published Date 2021/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001836
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卵巣に原発する非上皮性腫瘍は,発生起源の面から精索間質性腫瘍,胚細胞腫瘍,その他の腫瘍,などに分類されている。それぞれの腫瘍群にはさらに多くの組織型・組織亜型が存在し,組織分類はかなり複雑である。一部の腫瘍では,腫瘍細胞が特定の物質を産生するため,病理組織学的検査と同時に血液学的検査も重要である,また,産生物質によって腫瘍随伴症候群をきたすこともある。組織型の確定は,腫瘍の悪性度を評価するうえでも重要である。しかし,この領域の腫瘍は遭遇頻度の低いものも多いため,状況に応じ,免疫組織化学を含めた慎重な鑑別診断を行うことが望まれる。
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