特集 Rare tumorの最新知識
Ⅲ.子宮頸部腫瘍
1.HPV非依存性胃型腺癌
西尾 真
1
S. Nishio
1
1久留米大学医学部産科婦人科学教室
pp.861-866
発行日 2021年8月1日
Published Date 2021/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001811
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子宮頸部胃型腺癌(GAS)は,WHO2014分類で新たに設けられた分類である。さらにWHO2020分類において子宮頸部腫瘍は,ヒトパピローマウイルス(HPV)-associated(HPV関連性)とHPV-independent(HPV非依存性)の2つのカテゴリーに分けられ,GASは,Adenocarcinoma HPV-independent,gastric typeに分類された。これまでの臨床研究より従来の化学療法や放射線療法に対して,治療抵抗性であることが報告されており,分子生物学的メカニズムの解明が望まれていた。最近の研究で,GASに特徴的な遺伝子変異が次々と報告され,今後の遺伝子変異に基づいた治療戦略の道筋が開かれつつある。
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