診療
当院における絨毛性疾患の検討
齋藤 渉
1
,
山部 エリ
1
,
山本 岳
1
,
折出 唯志
1
,
町村 栄聡
1
,
北井 俊大
1
,
磯部 晶
1
,
増原 完治
1
,
信永 敏克
1
W. Saito
1
,
E. Yamabe
1
,
G. Yamamoto
1
,
T. Oride
1
,
S. Machimura
1
,
T. Kitai
1
,
A. Isobe
1
,
K. Masuhara
1
,
T. Nobunaga
1
1兵庫県立西宮病院産婦人科
pp.673-679
発行日 2021年6月1日
Published Date 2021/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001758
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当院で10年間に管理を行った全胞状奇胎症例42例,部分胞状奇胎症例6例,帝王切開術後に臨床的絨毛癌を発症した1例の計49例の絨毛性疾患の臨床経過を後方視的に検討した。全胞状奇胎症例の絨毛性腫瘍発症のリスク因子は同定できなかった。2016年から採用した選択的再搔爬術は絨毛性腫瘍発症率を増加させなかった。絨毛性腫瘍10例では化学療法が有効であり,追加療法は必要としなかったが,化学療法開始前に妊孕性温存についての検討が考慮される。絨毛性腫瘍は稀ではあるが,常に念頭においた診療が必要である。
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