臨床経験
副作用の軽減を目的としたGnRHアンタゴニスト製剤の新しい投与法の開発
合阪 幸三
1
,
土屋 富士子
1
,
板橋 香奈
1
,
能瀬 さやか
1
,
長谷川 亜希子
1
,
小畑 清一郎
1
,
平池 春子
2
K. Aisaka
1
,
F. Tsuchiya
1
,
K. Itabashi
1
,
S. Nose
1
,
A. Hasegawa
1
,
S. Obata
1
,
H. Hiraike
2
1浜田病院
2帝京大学医学部産婦人科
pp.353-355
発行日 2021年3月1日
Published Date 2021/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001667
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ゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)アンタゴニスト製剤の投与法を工夫して副作用を抑制する方法を開発した。子宮筋腫のためGnRHアンタゴニスト製剤(レルゴリクス)を投与した33例に対して,ホットフラッシュ(HF)が耐えがたい程度に出現した時点より,連日投与を1〜2日おきの投与に変更してHFの改善度を検討した。HF出現時,投与1週間後の血中エストラジオール値を測定した。1〜2日おきの投与によりHFの視覚的アナログスケール(VAS)値は有意に改善し(p<0.01),血中エストラジオール値は有意に上昇した(p<0.02)。HFが回復するまでの期間は4.6±2.3日と短期間であった。GnRHアンタゴニスト製剤投与によりHFなどの副作用が出現した場合は,投与間隔を調整することにより速やかに改善することが可能である。
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