臨床経験
Aromatase InhibitorおよびDienogestを組み合わせた粘膜下病変を伴う子宮腺筋症に対する新しい治療戦略
合阪 幸三
1
,
土屋 富士子
,
末田 雅美
,
板橋 香奈
,
能瀬 さやか
,
小畑 清一郎
,
平池 春子
1御茶ノ水浜田病院 産婦人科
キーワード:
Estradiol
,
黄体形成ホルモン
,
子宮出血-不正
,
子宮内膜
,
投薬計画
,
臨床試験
,
治療成績
,
Dienogest
,
Letrozole
,
ヒト卵胞刺激ホルモン
,
子宮腺筋症
Keyword:
Drug Administration Schedule
,
Clinical Trials as Topic
,
Estradiol
,
Endometrium
,
Metrorrhagia
,
Treatment Outcome
,
Follicle Stimulating Hormone, Human
,
Adenomyosis
,
Dienogest
,
Letrozole
,
Luteinizing Hormone
pp.1097-1100
発行日 2016年9月1日
Published Date 2016/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/J00535.2016407349
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アロマターゼ阻害薬(AI)およびジェノゲストを組み合わせた粘膜下病変を伴う子宮腺筋症に対する新しい治療戦略について検討した。子宮内腔に突出した病巣を有する子宮腺筋症患者19例(41.5±3.8歳)に対して、月経開始時よりAI(レトロゾール)を4週間連続投与し、その後にジェノゲストを連続投与した。血中ゴナドトロピン値は、投与2週間後に有意に上昇し、その後徐々に低下した。血中エストラジオール値は、AI投与2週間後で有意に低下し、試験開始4週間後まで著明に抑制されていたが、ジェノゲスト投与開始後は徐々に上昇した。子宮内膜厚は、AI投与により著明に低下し、ジェノゲスト投与開始後は徐々に上昇する傾向を示した。不正出血は治療開始時より79.7±22.6日間発現しなかった。また不正出血再発に対しては、AIを再度投与し、同様の治療を行うことで対処可能であった。
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