臨床経験
Macroprolactin血症の臨床的背景とPCOSとの相関に関する研究
合阪 幸三
1
,
土屋 富士子
1
,
末田 雅美
1
,
板橋 香奈
1
,
能瀬 さやか
1
,
長谷川 亜希子
1
,
小畑 清一郎
1
,
平池 春子
2
,
服部 尚樹
3
K. Aisaka
1
,
F. Tsuchiya
1
,
M. Sueta
1
,
K. Itabashi
1
,
S. Nose
1
,
A. Hasegawa
1
,
S. Obata
1
,
H. Hiraike
2
,
N. Hattori
3
1浜田病院産婦人科
2帝京大学医学部産婦人科
3立命館大学薬学部
pp.679-682
発行日 2018年6月1日
Published Date 2018/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000468
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当科通院中の2,331例を対象として,macroprolactin血症の発生頻度,臨床的背景および多囊胞性卵巣症候群(PCOS)との相関を検討した。91例(3.9%)にmacroprolactin血症が存在し,26例(28.6%)は一般検査上も高prolactin血症を示したが,それ以外の2,240例中では240例(10.7%)に認められたのみで,両者間には有意差が認められた。PCOSは前者の27.7%に,後者の30.0%に認められ,頻度の差はなかった。高prolactin血症を示さないmacroprolactin症例では,dopamine agonistは有効ではなかった。Macroprolactin血症とPCOSとの相関は認められないことが明らかとなった。Macroprolactin血症ではdopamine agonistは無効であるので,高prolactin血症の患者に対してはmacroprolactin血症の有無につき検索する必要がある。
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