特集 不妊・不育症女性の合併症・併存疾患をどう扱う?
3.子宮形態異常
小野 修一
1
S. Ono
1
1日本医科大学付属病院女性診療科・産科
pp.1585-1592
発行日 2020年12月1日
Published Date 2020/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001565
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子宮形態異常には中隔子宮をはじめとする先天性子宮形態異常と子宮内膜ポリープや粘膜下子宮筋腫などの後天性器質性疾患があり,不妊症や不育症への影響が示唆されている。いずれの疾患に対しても治療には子宮鏡下手術が選択され,これまで多くの手術が施行されてきたが,子宮形態異常に対する子宮鏡下手術の有効性に関するエビデンスは乏しい。しかし,妊娠年齢の高齢化が著しいわが国の現状や,流死産による精神的・肉体的な負担をできるだけ避けるためにも,手術適応をしっかりと見極め適切な医療を提供することが不妊・不育で悩む夫婦の希望の光になると信じている。
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