特集 発生から紐解く 胎児超音波診断アトラス [Web動画付]
第4章 心臓以外の超音波検査
11.染色体異常
-b.18トリソミー
室本 仁
1
,
杉林 里佳
1
,
小澤 克典
1
,
和田 誠司
1
,
左合 治彦
1
J. Muromoto
1
,
R. Sugibayashi
1
,
K. Ozawa
1
,
S. Wada
1
,
H. Sago
1
1国立成育医療研究センター周産期・母性診療センター胎児診療科
pp.1537-1540
発行日 2020年11月30日
Published Date 2020/11/30
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001547
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18トリソミーは常染色体異数性の染色体疾患では21トリソミーの次に出生頻度が多く,1960年頃Edwardsにより報告されたことにより,Edwards症候群としても知られる。罹患頻度は3,500〜8,500出生に1人とされ,女児に多い(男:女=1:3)。そのうち85%はフルトリソミーであり,10%はモザイク,5%は不均衡型転座である。流産・死産のリスクは高く,妊娠12週の時点で心拍がみられても生産に至るのはその30%である1)。出生後の1カ月の生存率は11%,生存期間の平均値は7〜14日程度と報告されている2)3)。一般的に女児のほうが男児に比べ生存期間が長く,流産・死産も少ない傾向にある。
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