特集 内膜を極めるⅠ―内膜の機能と着床をめぐる最近の話題―
2.着床の分子メカニズム
赤枝 俊
1
,
廣田 泰
2
S. Akaeda
1
,
Y. Hirota
2
1東京大学医学部附属病院女性診療科・産科
2東京大学大学院医学系研究科産婦人科学講座
pp.1037-1042
発行日 2020年10月1日
Published Date 2020/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001414
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着床は,受精した胚が子宮内膜に接着・浸潤・胎盤形成・発達していく妊娠成立の最初のステップである。黄体ホルモン(P4)は妊娠過程において各種の重要な役割を担っており,着床時にも子宮に対して重要な働きをしていると考えられている。まだ着床の詳細なメカニズム,P4の作用機序に関して十分には理解されていないが,多くの基礎研究から徐々に詳細なメカニズムが解明されてきている。遺伝子改変マウスモデルなどを用いた着床にかかわる分子機構の解析も進みつつある。基礎研究の成果は,生殖・周産期医学への還元が期待される。
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