特集 子宮頸がん予防—日本はどうする?—
3.日本の子宮頸がん検診の現状と課題
伊藤 潔
1,2
,
三木 康宏
2
,
小澤 信義
3
,
八重樫 伸生
4
K. Ito
1,2
,
Y. Miki
2
,
N. Ozawa
3
,
N. Yaegashi
4
1東北大学大学院医学系研究科災害産婦人科
2同大学災害科学国際研究所災害産婦人科
3おざわ女性総合クリニック
4東北大学大学院医学系研究科産婦人科
pp.213-217
発行日 2020年3月1日
Published Date 2020/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001205
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日本での子宮頸がん検診の現状と課題としては,①検診受診率が40%台で低迷している,②諸外国と同様に対象者の年齢に上限を設けるか否かが定まっていない,③精度管理で重要な精検受診率が全体で75%程度しかなく,8都道県では70%の許容値にも達していない,④検診手法(細胞診)では不適正検体の原因となる採取法がいまだに行われている,⑤HPV検査導入の可否と,それに伴い年齢や検診間隔をどうするかがいまだに定まっていない,などが挙げられる。精検受診率の改善と不適正検体の原因となる採取法の禁止は議論の余地のないものであり,早急に改善すべきと考える。
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