診療
卵巣術後早発卵巣不全の不妊治療と卵巣機能に着目した卵巣術後管理について
古谷 正敬
1
,
鬼丸 亜沙美
1
,
朱 丞華
1
,
木村 真智子
1
,
松井 大輔
1
,
石塚 文平
1
M. Furuya
1
,
A. Onimaru
1
,
C. Zhu
1
,
M. Kimura
1
,
D. Matsui
1
,
B. Ishizuka
1
1ローズレディースクリニック
pp.159-165
発行日 2020年2月1日
Published Date 2020/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001182
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
早発卵巣不全(premature ovarian insufficiency;POI)の不妊治療は晩婚化が進行するなか重要性を増している。また,卵巣手術後に発生する卵巣機能低下が近年注目されており,医原性POIをきたすこともある。本稿では妊孕能温存を希望する患者の卵巣手術後の適切な管理を考察することを目的とし,卵巣手術後POIの不妊治療経過について自然発症POIと比較し,解析した。その結果,卵巣術後POIの不妊治療成績は自然発症POIに比べ不良であることが示唆された。卵巣術後POIでは無月経期間が不妊治療成績を左右する因子となる可能性がある。卵巣術後は卵巣機能のフォローアップを継続的に行い,著しい機能低下を可能な限り早く検出するよう努め,適切な介入を行うことが重要である。
Copyright © 2020, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.