症例
胎盤ポリープ経過観察中に自然妊娠し異なる転帰をたどった2例
杉井 裕和
1
,
河原 義文
1
,
佐藤 麻夕子
1
,
岡 真由子
1
H. Sugii
1
,
Y. Kawahara
1
,
M. Sato
1
,
M. Oka
1
1津山中央病院産婦人科
pp.1603-1607
発行日 2019年12月1日
Published Date 2019/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001129
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胎盤ポリープとは,遺残した妊娠組織が血管浸潤とフィブリン沈着によりポリープ状に増大したものであり,産褥期出血の原因にもなりうる疾患である。今回,われわれは胎盤ポリープに待機療法を行い,その経過観察中に自然妊娠した症例を2例経験した。1例は自然経腟分娩となったが,1例は経腟分娩後に癒着胎盤によって子宮全摘となった。近年,妊孕性温存目的に胎盤ポリープに待機療法を行った症例が数多く報告されているが,胎盤ポリープの既往は次回妊娠時において癒着胎盤のリスクと認識することが必要である。
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