症例
胎盤辺縁部で血腫形成と胎盤剝離を認めた3例
-―待機的管理できる常位胎盤早期剝離とは?―
飯藤 弘光
1
,
高橋 仁
2
,
鈴木 秀文
1
,
川村 裕士
2
,
田中 良明
1
,
山本 輝
1
,
岡 秀明
1
,
山本 宝
1
,
玉村 千代
2
,
折坂 誠
2
,
吉田 好雄
2
H. Iitou
1
,
J. Takahashi
2
,
H. Suzuki
1
,
H. Kawamura
2
,
Y. Tanaka
1
,
H. Yamamoto
1
,
H. Oka
1
,
T. Yamamoto
1
,
C. Tamamura
2
,
M. Orisaka
2
,
Y. Yoshida
2
1福井愛育病院産婦人科
2福井大学医学部産科婦人科
pp.1067-1071
発行日 2019年7月1日
Published Date 2019/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000982
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胎盤辺縁部で血腫形成と胎盤剝離を認めた3例の経験より,常位胎盤早期剝離には待機的に管理できるケースが存在し,血腫形成→胎盤剝離の部位が,急速遂娩vs待機的管理の判断材料になりうる可能性が推測された。すなわち早剝のうち,胎盤辺縁部で血腫形成と胎盤剝離を認めるタイプは,胎盤中央部のタイプと比較して,周産期予後が良好な可能性がある。ただし,早剝の待機的管理を試みる場合は,高次医療機関において,母児を継続モニタリングできる体制と,急変時の緊急対応の備えが不可欠である。
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