特集 産婦人科診療decision makingのためのMRI・CT
Ⅰ.総論
6)水,血液,石灰化,脂肪,粘液,癌組織の画像上の特徴
神田 知紀
1
T. Kanda
1
1神戸大学大学院医学研究科内科系講座放射線診断学分野
pp.711-728
発行日 2019年6月30日
Published Date 2019/6/30
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000911
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CTはX線の吸収値により画像の色が決定され,MRIは信号強度により画像の色が決定される。画像診断の基本は由来臓器や形態をみる “形” の診断が主体となるが,ときにこれらの “色” を用いた診断法は病変の質的診断を行うことが可能となる。脂肪を含む腫瘍となれば奇形腫などの腫瘍と診断可能であるし,石灰化を含む腫瘍となれば奇形腫やブレンナー腫瘍,漿液性腺癌など石灰化をきたしやすい腫瘍を考慮する必要がある。出血を伴う腫瘤としては内膜症性囊胞か内膜症性囊胞を発生母地とした腫瘍,あるいは顆粒膜細胞腫や悪性腫瘍など出血しやすい腫瘍を考える必要がある。
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