高齢化のなかでのCKD-MBDにどう対応するか?
軟部組織の石灰化 血管石灰化
塩井 淳
1
1大阪市立大学 大学院医学研究科血管病態制御学
キーワード:
Elastin
,
骨芽細胞
,
骨疾患-代謝性
,
血管平滑筋
,
リン酸
,
Pravastatin
,
アポトーシス
,
Zoledronic Acid
,
平滑筋細胞
,
慢性腎臓病
,
細胞分化転換
,
Lonafarnib
,
血管石灰化
Keyword:
Bone Diseases, Metabolic
,
Elastin
,
Muscle, Smooth, Vascular
,
Osteoblasts
,
Phosphoric Acids
,
Pravastatin
,
Apoptosis
,
Myocytes, Smooth Muscle
,
Renal Insufficiency, Chronic
,
Cell Transdifferentiation
,
Vascular Calcification
,
Zoledronic Acid
,
Lonafarnib
pp.669-675
発行日 2016年6月10日
Published Date 2016/6/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2016288270
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血管石灰化は慢性腎臓病(CKD)における骨・ミネラル代謝異常(CKD-MBD)を構成する重要な病態の一つであり,心血管疾患の発症・進展に関与している.血管壁へのミネラル沈着は内膜石灰化と中膜石灰化の二つの異なる病理過程により引き起こされる.高齢者の血管病変の特徴とされる血管石灰化がCKDにおいて著明に促進されていることから,CKDでは血管老化が加速された病態と捉えることができる.早老症との比較検討により,CKDではプレラミンAの蓄積により細胞老化の促進とともに石灰化が発症することが明らかにされている.このことは,CKDの血管老化をターゲットとした血管石灰化の新たな治療への糸口となるかもしれない.
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