症例
妊娠第3三半期に子宮内膜症が原因と考えられる妊娠中の特発性腹腔内出血(SHiP)をきたした2症例
松本 有美
1
,
所 伸介
1
,
小野 哲男
1
,
笠原 恭子
1
,
田中 佑治
1
,
天野 創
1
,
木村 文則
1
,
髙橋 健太郎
2
,
村上 節
1
Y. Matsumoto
1
,
S. Tokoro
1
,
T. Ono
1
,
K. Kasahara
1
,
Y. Tanaka
1
,
T. Amano
1
,
F. Kimura
1
,
K. Takahashi
2
,
T. Murakami
1
1滋賀医科大学医学部附属病院母子女性診療科
2同病院総合周産期母子医療センター
pp.441-445
発行日 2019年4月1日
Published Date 2019/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000829
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非外傷性で突然発症する妊娠中の腹腔内出血を総称してSHiPと呼び,近年子宮内膜症との関連性が注目されている。生殖医療の発展に伴い,重度の子宮内膜症症例でも妊娠が可能となり,今後さらにSHiPの症例は増加すると見込まれる。突然の下腹痛とショックを呈する疾患として,常位胎盤早期剝離や子宮破裂をまず想起するが,今後は鑑別診断としてSHiPの可能性も念頭に置き,子宮内膜症の既往や腹腔内出血の有無にも注意を払う必要があると考えられる。
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