特集 ご存じですか? 産婦人科領域で話題の薬物療法
4.子宮筋腫に対する選択的プロゲステロン受容体モデュレーター(SPRM)
小原 範之
1
,
佐藤 沙貴
1
N. Ohara
1
,
S. Sato
1
1三田市民病院産婦人科
pp.367-374
発行日 2019年4月1日
Published Date 2019/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000816
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選択的黄体ホルモン受容体モデュレーター(SPRM)は,基礎実験成績より子宮筋腫細胞に対しては黄体ホルモン受容体アンタゴニストとして作用していると考えられる。臨床試験で子宮筋腫随伴症状の緩和や筋腫の縮小化が報告されており,その背景にはSPRMが筋腫細胞の増殖を抑制し,アポトーシスを誘導し,またコラーゲン産生の抑制と分解の亢進を介した細胞外基質蛋白蓄積の減少をきたす作用機序が関与していると推測される。海外ではすでに実地臨床で使用されているが,わが国でも近い将来に使用可能となることが期待される。
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