産婦人科医療--明日への展開 ホルモンレセプター
レセプター--その基礎
プロゲステロン
岡田 弘二
1
Hiroji Okada
1
1京都府立医科大学産婦人科学教室
pp.415-420
発行日 1983年6月10日
Published Date 1983/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206821
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A.プロゲステロンの効果発現とプロゲステ ロンレセプター
最近ホルモンレセプターに関する研究は著しく進歩したがこれはステロイドホルモンレセプターの研究の発展に負うところが大きい。そしてステロイドホルモンとステロイドホルモンレセプターとの結合はエストロゲンを中心に研究が進められたが,レセプター結合以後の段階でのステロイドホルモンの効果発現機構についてはプロゲステロンについてなされたO’malleyらの研究成果に負うところが多い。しかしいずれにせよステロイドホルモンは,それがエストロゲンであれプロゲストーゲンであれ,またさらにアンドロゲン,コルチコステロイドであれ,それらの作用はいずれも以下の過程をへて発現することが知られるようになった(図1)。
1)ステロイドが標的組織中にあるホルモンレセプターと結合してレセプター・ステロイド複合体(RS複合体)を作る。 2) RS複合体は活性化を受けR'S複合体となり核内に移行する。 3) R'S複合体はクロマチンに働いて特定のmRNAを増加させる。 4)増加したmRNAは特定の蛋白を増加しその結果ホルモン効果が現れる。
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