特集 選択的性ステロイドホルモン受容体修飾薬
選択的プロゲステロン受容体修飾薬と子宮筋腫
近藤 英治
1
1京都大学大学院医学研究科器官外科学講座婦人科学産科学講師
pp.65-70
発行日 2016年3月1日
Published Date 2016/3/1
DOI https://doi.org/10.34449/J0015.23.01_0065-0070
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
「Summary」子宮筋腫の発育にはプロゲステロンが重要な鍵を握っている。近年,筋腫の新たな内分泌療法として経口の選択的プロゲステロン受容体修飾薬(selective progesterone receptor modulator;SPRM)が実用化された。SPRMの登場により,今後,子宮筋腫の治療法・管理法は大きく変化する可能性がある。本稿では主に子宮筋腫に対するSPRMの基礎的,臨床的知見について概説する。「はじめに」子宮筋腫は子宮に発生し平滑筋細胞で構成される良性腫瘍で,ほとんどの筋腫はそれぞれ別個にモノクローナルに増殖する1)。子宮筋腫は初経を迎えるまでは発生せず,一般には性成熟期に増大し,閉経後に退行する。また妊娠すると短期間に急速に増大することもある。このように,子宮筋腫は女性ホルモン環境がダイナミックに変化する女性のライフステージに応じて発育・増殖する。「Key words」子宮筋腫,内分泌療法,SPRM,ulipristal
Medical Review Co., Ltd. All rights reserved.