合併増大号 今月の臨床 性ステロイドホルモン研究の最前線と臨床応用
選択的性ステロイドホルモン受容体修飾薬
選択的プロゲステロン受容体修飾薬(SPRM)
近藤 英治
1
,
小西 郁生
2
1京都大学医学部婦人科学産科学教室
2国立病院機構京都医療センター
pp.121-126
発行日 2017年1月10日
Published Date 2017/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409208943
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●選択的プロゲステロン受容体修飾薬(selective progesterone receptor modulator : SPRM)はプロゲステロン受容体に結合し,組織により作用薬,拮抗薬,または作用薬/拮抗薬の混在した作用を発揮する.
●子宮筋腫の発育にはプロゲステロンが重要な鍵を握っており,SPRMは正常子宮平滑筋細胞には影響を与えることなく選択的に筋腫細胞の増殖を抑制し,アポトーシスを増強させる.
●SPRMはすでに海外で子宮筋腫に対して実臨床で使用されており,過多月経を有する症候性の筋腫患者に投与すると,リュープロレリン酢酸塩と比べ早く無月経となり,しかも低エストロゲン状態に起因する副作用の頻度は低い.
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