Japanese
English
症例報告
エストロゲン受容体およびプロゲステロン受容体の発現を認めた乳暈部皮膚平滑筋腫の1例
A case of leiomyoma on the areola expressing the oestogen and progesterone receptors expression
小林 照子
1
,
佐々木 哲雄
1
,
北村 創
2
Teruko KOBAYASHI
1
,
Tetsuo SASAKI
1
,
Hajime KITAMURA
2
1国際医療福祉大学熱海病院皮膚科
2国際医療福祉大学熱海病院病理診断科
1Division of Dermatology,International University of Health and Welfare Atami Hospital,Atami,Japan
2Division of Pathology,International University of Health and Welfare Atami Hospital,Atami,Japan
キーワード:
皮膚平滑筋腫
,
乳暈部
,
エストロゲン受容体
,
プロゲステロン受容体
Keyword:
皮膚平滑筋腫
,
乳暈部
,
エストロゲン受容体
,
プロゲステロン受容体
pp.419-421
発行日 2011年5月1日
Published Date 2011/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102948
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要約 44歳,女性.30歳代に子宮筋腫でホルモン療法と手術歴あり.初診の約1年前に左乳暈部の茶褐色皮疹を自覚したが無症状であった.1か月前から同部に掻痒があり,次第に増大してきた.乳暈部内下方に茶褐色,弾性軟の結節を認めた.病理組織像では,真皮内にHE染色で好酸性に染まりマッソン・トリクローム染色で赤染する腫瘍細胞が束状に錯走して増生し,それらはα-SMA,デスミン,ビメンチン陽性で,皮膚平滑筋腫と診断した.免疫組織化学的に腫瘍細胞はプロゲステロン受容体陽性,エストロゲン受容体弱陽性を示した.乳暈部皮膚平滑筋腫は稀で,女性ホルモン受容体染色を施行した例の報告もまだ少ない.本症は女性ホルモンとの関連の可能性も指摘されており,ホルモン療法の増加に伴い本症の発生も増加がみられるか,今後の検討課題と思われる.
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