症例
放射線療法開始直後に腸閉塞となり,腸管ステント留置した高齢進行子宮頸癌の1例
藤井 剛
1
,
高 一弘
1
,
前田 万里紗
1
,
水津 愛
1
,
村上 寛子
1
T. Fujii
1
,
K. Kou
1
,
M. Maeda
1
,
A. Suizu
1
,
H. Murakami
1
1京都桂病院産婦人科
pp.327-331
発行日 2019年3月1日
Published Date 2019/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000798
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進行した子宮頸癌の浸潤により腸管の閉塞が生じた場合,臨床医は人工肛門の造設についての判断を迫られることがある。今回われわれは,進行子宮頸癌の放射線治療開始直後に腸管閉塞となったが,腸管ステント留置により人工肛門増設を回避し,放射線治療を延期することなく施行しえた症例を経験した。高齢者の場合,人工肛門の造設は原疾患の治療を遅延・中止させるだけでなく,QOLを大きく低下させる懸念があり,腸管ステント留置はこのような問題を回避できる可能性があると考えられた。
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