症例
両上肢の形成不全と子宮内胎児発育不全を示し,典型的な症状であったが出生前の診断が困難であったCornelia de Lange症候群の1例
金城 忠嗣
1
,
仲田 みゆき
1
,
金嶺 ちひろ
1
,
新田 迅
1
,
正本 仁
1
,
青木 陽一
1
T. Kinjo
1
,
M. Nakada
1
,
C. Kanamine
1
,
J. Nitta
1
,
H. Masamoto
1
,
Y. Aoki
1
1琉球大学産婦人科
pp.233-237
発行日 2019年2月1日
Published Date 2019/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000771
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コルネリア・デ・ランゲ症候群(CdLS)は特徴的な顔貌,四肢の奇形などを伴う奇形症候群である。典型的な症状であったが,出生前の診断が困難であったCdLSの1例を経験した。症例は33歳,胎児の前腕がみえないとのことで,妊娠23週0日に紹介受診となった。羊膜索症候群などが鑑別に挙がった。妊娠29週に子宮内胎児死亡となった。死産児は顔貌,前腕形成異常,発育遅延の所見からCdLSと診断された。CdLSは特徴的な容貌であるにもかかわらず,非特異的な超音波所見により,出生前の診断が難しい。CdLSは胎児の上肢形成不全の比較的稀な鑑別疾患である。
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