特集 産婦人科医が身につけておくべき遺伝カウンセリング
6.出生前診断における遺伝カウンセリング(NIPTを除く)
栗城 紘子
1
,
浜之上 はるか
1
H. Kurishiro
1
,
H. Hamanoue
1
1横浜市立大学附属病院遺伝子診療科
pp.163-171
発行日 2019年2月1日
Published Date 2019/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000759
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出生前診断とは,妊娠中に胎児が何らかの疾患に罹患している可能性が高いと考えられる場合に,その正確な病態を知る目的で検査を実施し,診断を行うことである1)。周産期医療とは,妊娠管理の目標は当然のことながら母子の健やかな経過と適切な養育環境を提供することであり,胎児の健やかな成長を見守り必要な医学的サポートを提供することも求められている。
胎児の適切な周産期管理とケアを目的としているが,場合によっては,当事者が妊娠継続を断念するなど苦渋の決断を迫られる可能性がある。出生前診断の遺伝カウンセリングでは,各種の出生前診断に関する情報提供に加えて,検査によって引き起こされる可能性のある心理的葛藤について確認し,検査を受けるか否かについての自律的決定を支援する。
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