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出生前検査における事前の遺伝カウンセリングの重要性
高橋 里奈
1
,
浜之上 はるか
1
R. Takahashi
1
,
H. Hamanoue
1
1横浜市立大学附属病院 遺伝子診療科
pp.533-537
発行日 2022年5月1日
Published Date 2022/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002149
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出生前診断に関して,わが国では長年「母体血清マーカー検査に関する見解」(1999年)に従い医師から妊婦に対して,本検査の情報を積極的に知らせてこなかった。しかし,近年は無侵襲的胎児遺伝学的検査(non-invasive prenatal genetic testing;NIPT)の登場により,出生前診断の件数が増加している。晩婚化により高齢出産も増加しており,染色体疾患の確率が高まる不安からニーズがあることも事実である。妊婦やパートナーの知識も高まりつつあるが,専門的な遺伝カウンセリング体制はいまだ十分とはいえない1)。早急な遺伝カウンセリング体制の整備が必要になってきている。
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