特集 遺伝情報と遺伝カウンセリング
出生前診断の現状 出生前遺伝カウンセリング(NIPTを含めて) 産科の立場から
佐々木 愛子
1
1国立成育医療研究センター 周産期・母性診療センター産科
キーワード:
遺伝相談
,
無侵襲的出生前検査
Keyword:
Genetic Counseling
,
Noninvasive Prenatal Testing
pp.1107-1111
発行日 2020年8月1日
Published Date 2020/8/1
DOI https://doi.org/10.24479/J00648.2020362531
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<Key Points>(1)出生前遺伝学的検査は、現在のわが国において必須の検査ではない。(2)NIPTを含めた出生前遺伝学的検査の諾否は、生殖における自律性(reproductive autonomy)のもと、個々の妊婦(とその家族)に委ねられている。(3)出生前遺伝カウンセリングとは、出生前遺伝学的検査について患者が中立的な情報をもとに自律的な選択をする過程を支援するプロセスである。(4)出生前診断関連リテラシーを醸成するためには、妊婦のみならず、社会を構成するすべての人々が、出生前遺伝学的検査の今後のあり方を熟考する必要がある。
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