特集 On Fleek 産婦人科手術
Ⅱ.周産期
9.胎児鏡下胎盤吻合血管レーザー凝固術(FLP)
左合 治彦
1
,
杉林 里佳
1
,
小澤 克典
1
,
和田 誠司
1
Sago Haruhiko
1
,
Sugibayashi Rika
1
,
Ozawa Katsusuke
1
,
Wada Seiji
1
1国立成育医療研究センター周産期・母性診療センター
pp.1416-1423
発行日 2018年10月31日
Published Date 2018/10/31
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000638
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胎児鏡下胎盤吻合血管レーザー凝固術(FLP)は胎児鏡を用いて胎盤の吻合血管をレーザーで凝固・遮断する治療法である。双胎間輸血症候群(TTTS)は胎盤の吻合血管に起因する一絨毛膜双胎に特有な重篤な病態であり,FLPの治療成績は良好で第1選択治療法である。FLPの一般的な適応は妊娠16週以上26週未満のTTTSである。特殊な適応として ① 妊娠26週以上28週未満のTTTSで,受血児の羊水過多が最大羊水深度10cm以上の場合,② 一児発育不全(sIUGR)で小さい児の羊水過少と血流異常(臍帯動脈拡張期途絶・逆流)を認める場合,③ 3胎の胎児間輸血症候群がある。FLPは高度な技術と判断が要求される手術である。
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