診療
子宮頸癌検診時,骨量スクリーニング(QUS)を施行することは潜在的骨粗鬆症の発見に有用である
阿部 博昭
1
H. Abe
1
1優クリニック(院長)
pp.1145-1152
発行日 2018年10月1日
Published Date 2018/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000599
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骨粗鬆症患者の増加が著しいなか,その検診実施率は低く,潜在的骨粗鬆症の掘り起こしが課題となっている。そこで,子宮頸癌検診時に定量的超音波測定法(QUS)による骨量スクリーニングを施行することが,潜在的骨粗鬆症の発見に有用であるか検討した。当院で子宮頸癌検診を受けた1,333例についてQUSを施行し,その要精検例で同意が得られた例に骨塩定量検査(DEXA)を施行した。若年群(~45歳),周閉経期群(46~55歳),閉経後群(56歳~)に分けて検討したところ,閉経後群246例から14例の骨粗鬆症患者を発見できた。この方法は閉経後群で潜在的骨粗鬆症の掘り起こしに有用であると同時に,ハイリスクグループの抽出や骨粗鬆症の啓蒙や予防につながる可能性がある。
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