特集 HPVワクチンを改めて考える―接種勧奨の再開に向けて―
13.思春期患者の慢性疼痛とそのアプローチ法
住谷 昌彦
1
M. Sumitani
1
1東京大学医学部附属病院緩和ケア診療部/麻酔科・痛みセンター
pp.1023-1027
発行日 2018年9月1日
Published Date 2018/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000558
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痛みや運動障害は身体器質的問題だけではなく,精神心理社会的問題によっても発症し,これらは相互に修飾し合う。さらに思春期患者の場合には,患児自身の生物心理社会的問題だけでなく,その保護者(主に親)の生物心理社会的問題も,患児の症状の発症,遷延化,重症化に影響を及ぼす。慢性疼痛診療では患児の訴えに対して理解する姿勢を示し,そのうえで生物心理社会的問題それぞれについての体系的な評価を行い,抽出された問題点ごとに対応(治療)するだけではなく,保護者への教育も治療成績の向上に極めて重要な意義を持つ。
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