特集 難治性婦人科悪性腫瘍の臨床最前線
10.転移性卵巣癌
中西 透
1
,
喜多川 亮
1
,
酒井 啓治
1
,
渡部 洋
1
T. Nakanishi
1
,
R. Kitagawa
1
,
K. Sakai
1
,
Y. Watanabe
1
1東北医科薬科大学産婦人科
pp.761-766
発行日 2018年7月1日
Published Date 2018/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000492
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転移性卵巣癌は,良性を含めた卵巣腫瘍全体の1~2%,悪性卵巣腫瘍全体の10~25%を占める。原発臓器は全体の約50~80%が消化管原発腫瘍,約20~30%が婦人科腫瘍と報告されている。原発が婦人科腫瘍であれば生存期間の中央値は48カ月と予後良好であるが,それ以外の場合は5年生存率18.5%,生存期間の中央値12カ月と,極めて予後不良である。近年,日本の大腸癌の進行器分類に卵巣転移が用いられたが,これは医療技術の大きな進歩を示すもので,進歩に伴い今後も改訂され続けていくべきものと考えられる。
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