特集 不妊と不育の新たな課題
7. 高齢女性の不妊治療の選択肢
齊藤 和毅
1
,
齊藤 英和
1
1国立成育医療研究センター周産期・母性診療センター不妊診療科
pp.1821-1825
発行日 2017年12月1日
Published Date 2017/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000255
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
女性の加齢に伴う妊孕性の低下は複合的な病態であり,その主要な原因である異数性胚の増加と,残存卵胞数の減少は治療困難である。最も効果的な対策は早期介入による高齢不妊の予防であるが,国内ではそのほか卵子・配偶子の凍結保存が選択肢となる。国外では着床前遺伝子検査,卵子・胚提供も行われているが,これらを将来的にわが国に導入するためには,文化や法を十分に考慮して社会的コンセンサスを形成するとともに,関連する制度と法の整備が必要不可欠である。
Copyright © 2017, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.