特集 女性の健康を考える
不妊治療と女性の健康を考える
齊藤 英和
1
,
齊藤 和毅
1
1国立成育医療研究センター 周産期・母性診療センター 不妊診療科
pp.99-103
発行日 2015年2月15日
Published Date 2015/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208117
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近年,晩婚化が進み,さらに分娩時年齢も高齢化している.年齢が高くなると妊娠しにくくなることは明らかであり,自然生理周期のタイミングでも,女性は20代前半に比較すると20代後半より妊孕(にんよう)性が低下する.体外受精等の生殖補助医療(assisted reproductive technology;ART)による治療を行っても,30代前半から,治療あたりの妊娠率・生産率は低下する.
これは,高年齢になるにつれて,子宮内膜症や子宮筋腫などの妊孕性を障害する病態が出現する率が高まるとともに,卵・卵胞の発育を障害する病態の頻度が高くなり,さらに卵・卵胞の質が障害されてくることによると考えられる.
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