特集 不妊と不育の新たな課題
3. 不妊症・不育症と染色体異常
三春 範夫
1
1中国電力中電病院産婦人科
pp.1795-1799
発行日 2017年12月1日
Published Date 2017/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000251
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無精子症にみられる染色体異常の9 割以上が47,XXY で,その他にY 染色体構造異常,常染色体の相互転座,XX 男性などがある。また,女性不妊では45,X が大半を占める。不育症夫婦の2,1%に染色体異常を認め,その内訳としては均衡型転座が多く,その他,逆位,性染色体異常,過剰マーカー染色体などがみられる。PGD を行った場合の挙児獲得率に関しては,今後CGH やSNP microarray を用いたrandomized control study による評価が期待される。不妊症・不育症にはこのような遺伝学的問題が関与しており,適切な遺伝カウンセリングが必須となる。
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