特集 婦人科がんの予防update
2. HPV ワクチンに関する最新のエビデンス―日本の現状と課題―
角田 紗保里
1
,
高田 友美
1
,
上田 豊
1
,
吉野 潔
1
,
木村 正
1
1大阪大学大学院医学系研究科産科学婦人科学教室
pp.1651-1656
発行日 2017年11月1日
Published Date 2017/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000223
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近年日本では,若年女性の子宮頸癌が増加している。世界ではHPV ワクチンの有効性が示されている一方で,わが国のHPV ワクチン接種は,2013 年早春からのメディアによる副反応報道に引き続き,2013 年6 月の厚生労働省による積極的勧奨の一時中止以降,激減している。わが国におけるHPV ワクチンの有効性と副反応に対する安全性の検討が研究班として進められており,エビデンスが示されつつある。このままHPV ワクチン接種の積極的勧奨の一時中止が続けば,不利益を被る女性の増加が懸念され,早期の積極的勧奨再開が望まれる。
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