特集 HPVワクチンのこれまでとこれから-国際的評価を踏まえた課題-
HPVワクチンをめぐるこれまでの経緯 HPVワクチンの接種勧奨差し控えによって日本の女性に生じた不利益
八木 麻未
1
,
上田 豊
,
木村 正
1大阪大学 大学院医学系研究科産科学婦人科学
キーワード:
子宮頸部腫瘍
,
腟スメア
,
予防接種
,
パピローマウイルス感染症
,
ヒトパピローマウイルス16型
,
ヒトパピローマウイルス18型
,
パピローマウイルスワクチン
,
ワクチン接種拒否
,
予防接種率
Keyword:
Vaccination
,
Vaginal Smears
,
Uterine Cervical Neoplasms
,
Vaccination Refusal
,
Vaccination Coverage
,
Papillomavirus Infections
,
Human papillomavirus 18
,
Human papillomavirus 16
,
Papillomavirus Vaccines
pp.593-597
発行日 2022年6月1日
Published Date 2022/6/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2022222701
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接種の積極的勧奨の一時差し控えによって、わが国におけるHPVワクチン接種率は激減し、2000年度生まれ以降は「ワクチン停止世代」となった。HPVワクチン接種対象年齢の娘をもつ母親の接種意向は低迷した。さらに、停止世代である2000年度生まれは2020年度に接種率が低いまま子宮頸がん検診対象年齢である20歳に達し、HPV16・18感染率および細胞診異常率(ASC-UC以上)が接種世代に比して増加していることが報告された。
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