ガイドラインのすき間を埋める! 臨床医マエストロの技
生殖領域 GQ-30 精液所見と不妊治療の戦略は?
栁田 薫
1
,
古城 公佑
2
,
土屋 春樹
2
,
柿沼 敏行
3
,
柿沼 薫
3
,
高見澤 聡
1
,
圓城寺 真見
1
,
室井 美樹
1
1国際医療福祉大学病院リプロダクションセンター
2同 腎泌尿器外科
3同 産婦人科
pp.1545-1552
発行日 2017年10月31日
Published Date 2017/10/31
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000195
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
精液パラメーターから適切な治療法を選択するが,精液パラメーターの検査ごとのバラツキがあることと精液検査自体が精子の受精能・妊孕能を直接表していないことに留意する。精液パラメーターについて,自然妊娠の限界はWHO の基準値と考える。もちろん,不妊治療として考える場合には,さらに女性の年齢を考慮して治療を選択する必要がある。AIH を実施するためには精液の運動精子数が5×106〜10×106個以上必要と考えられている。そして,IVF では総運動精子数が1×106個以上必要と考えられ,それを満たさない場合はICSI の適応となる。さらに,臨床の場では,膿精液症例,不動精子例,精子死滅症例,無精子症例,精巣腫瘍合併例,奇形精子症例などへの対応も考えておかなければならない。
Copyright © 2017, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.