技術講座 一般
精液検査(不妊症と関連して)
坂本 英雄
1
,
吉田 英機
2
1昭和大学藤が丘病院泌尿器科
2昭和大学医学部泌尿器科
pp.631-635
発行日 2005年7月1日
Published Date 2005/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100053
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新しい知見
デンマークのグループが年代とともに精子濃度が減少していることを報告してから,環境ホルモンとの関連性も含め世界的に注目され,追試がなされたが結果はさまざまで精子数の減少傾向に関して結論は出ていない.これを契機に精液検査が標準化されていないため,異なる施設間で測定された精子数のデータを単純に比較できないことが認識された.多施設間でのデータの比較には精液検査法の精度管理が重要で,各国で精液検査の標準化について検討がなされ,わが国でも精液検査の標準化ガイドラインが作成された.また,無精子症症例の約40%で,採取した精巣組織中に精子が発見され,精子を採取できた場合,顕微授精により挙児を得る可能性が出てきている.
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