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婦人科領域 GQ-26 進行卵巣癌症例に腹腔鏡手術は適応となるか?
干場 勉
1
,
佐々木 博正
1
,
平吹 信弥
1
,
近藤 壯
1
,
中尾 光資郎
1
,
坂野 陽通
1
,
松山 純
1
,
桑原 陽祐
1
1石川県立中央病院産婦人科
pp.1513-1520
発行日 2017年10月31日
Published Date 2017/10/31
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000191
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進行卵巣癌では極力腫瘍量を減らすoptimal surgery が予後を改善することが示されている。しかし,腹腔内全体に広がった腫瘍を摘出するためには,長大な切開創が必要となり,手術侵襲も大きい。一方,術前化学療法の後にoptimal surgery を行っても予後は同等とされる。化学療法で大網をはじめとして腫瘍が縮小してしまえば腹腔鏡でも十分に摘出が可能となり,大幅に侵襲を減らすことができる。腹膜外法によるリンパ節摘出では更に侵襲は減少し,腹膜の切除も容易となる。これらの手技により進行卵巣癌でも腹腔鏡手術は治療の選択肢の1つとなりうる。
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