ガイドラインのすき間を埋める! 臨床医マエストロの技
婦人科領域 GQ-16 ピルを切るタイミングは? 閉経期症例への対応は?
岩佐 弘一
1
,
北脇 城
2
1医療法人イワサクリニック(院長)
2京都府立医科大学大学院女性生涯医科学(教授)
pp.1429-1435
発行日 2017年10月31日
Published Date 2017/10/31
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000181
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ピルの中止を考慮しなければいけないときは,① 有害事象が発生したとき,② 禁忌項目に抵触したとき,のいずれかである。服用中止理由の約5 割が,マイナーな副作用によるものであるが,中止する前に有害事象に応じた対処を考慮する。最も注意を要する重篤な有害事象は静脈血栓塞栓症(VTE)である。D-dimer 測定はVTE 症状があるときに行う。VTE が疑われる場合には,OC・LEP ガイドライン2015 のアルゴリズムに示された手順に従ってピルを中止する。ピル継続に際しては,OC・LEP ガイドライン2015 の慎重投与・禁忌の表を常に手元に置いて参照することが望ましい。禁忌項目に抵触したときは,ただちに投与を中止する。閉経前であっても50 歳までに投与を中止する。
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