ヒューマンバイオロジー--臨床への展開 経口避妊
Topics
避妊用ピルと婦人科腫瘍
南川 淳之祐
1
Junnosuke Minagawa
1
1箕面市立病院産婦人科
pp.34-35
発行日 1985年1月10日
Published Date 1985/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207110
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子宮内膜癌や乳癌のrisk factorsとして,ホルモン特にエストロゲンと関係の深い幾つかの因子が古くから知られている。したがって,ホルモン療法が行われ始めた当初から,これらの治療そのものが内膜癌や乳癌の引き金になるかもしれない危惧があった。閉経後婦人に対するエストロゲン補充療法が盛んに行われていた米国では,疫学的な研究手法が世界に先がけて発展したこともあって,ホルモンと内膜癌あるいは乳癌との関連を追求した調査研究が多くなされており,なかでも閉経期以降の婦人に対するエストロゲン療法が内膜癌の原因となり得ることが,ほぼ解明されて来た。避妊用ピル(OC)と内膜癌あるいは乳癌との関連についても,多くの研究成果が報告されているので,現在までに判明している知見を整理して見たい。
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