オピニオン
6歳未満の児の脳震盪
-――年長児の場合と照らし合わせて
泉 信夫
1
1元 出雲市立総合医療センター小児科
pp.1074-1081
発行日 2025年10月1日
Published Date 2025/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000003602
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脳震盪は頭部への直接,間接の力による脳傷害である.「小児」の脳震盪は急速に研究が進み,公衆衛生上の重要課題とされ,診断,予後,ケアのガイドラインもできた.日本での認識はやや薄いと思われる.
6歳未満の児の脳震盪は診断の難しさもあり十分に重要視されてきたとはいえず,最近,研究が始まった.6歳未満の児の症状・徴候には年長児と異なる点が多いが,それらの年齢に適した把握をすれば,6歳未満の児の脳震盪は決して良性とは言えない.ケアに関する研究はこれからだが,年長児と同様に,いかに受傷前の活動への段階的復帰をするか考えたい.受傷予防にも努めたい.

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