特集 ここを知りたい!頭部外傷初期対応・慢性期ケア
【場面別頭部外傷初期アプローチ】
スポーツに関連する頭部外傷(脳震盪)への対応
大橋 洋輝
1
1東京慈恵会医科大学脳神経外科
キーワード:
脳震盪
,
脳震盪後症候群
,
慢性外傷性脳損傷
,
急性硬膜下血腫
Keyword:
脳震盪
,
脳震盪後症候群
,
慢性外傷性脳損傷
,
急性硬膜下血腫
pp.649-652
発行日 2015年7月15日
Published Date 2015/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429200281
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Case
サッカー中の頭部打撲で脳震盪および外傷性くも膜下出血をきたした1例
患者:16歳,男性.
既往歴:特になし.
現病歴:サッカーの試合中に相手選手と接触して転倒後,頭部打撲した.受傷直後より意識消失を認めたため,同日救急搬送となった.頭部CTで外傷性くも膜下出血を認め(図1),入院加療となった.血管障害を否定するためMRI/MRAなどの精査も行ったが,他の異常は認めなかった.明らかな脳震盪後の後遺症などは認めず,約2週間の保存的加療ののち退院された.サッカーを続けたい希望はあったが,頭蓋内出血を認めていたため,繰り返しの頭部打撲による致死的脳損傷を起こす可能性は否定できず,今後のコンタクトスポーツ(G1)についてはやめるよう指示した.
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