特集 小児眼科診療マニュアル—私はこうしている
検査の進め方と読み
視力検査(3歳未満)の実際
三宅 三平
1
1湘山会眼科三宅病院
pp.1526-1527
発行日 1990年9月30日
Published Date 1990/9/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410900367
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乳幼児視力検査のポイント
乳幼児期における視力の左右差の存在は,しばしば弱視治療を必要とするようになる。すなわち治療できない器質的疾患であって視力が低下していても,それに弱視の要素が加わってさらに視力が低下することがあるからである。逆に両眼性の弱視の場合には,視力低下が同程度であるかぎりは,すぐ治療を開始しなくても手遅れになることはない。
このことから,この時期の視力測定の基本理念は,まず左右差の有無を知ることが臨床的には大切であり,視力を数値で示すことは可能ならばその方が良いがそれにこだわる必要はないと考えている。
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