特集 大災害と子どもたち――Excluded and Invisible Ⅰ
過去の大災害と子どもたち
2.〈1995年〉阪神・淡路大震災
小井土 雄一
1
1国立健康危機管理研究機構危機管理・運営局 DMAT事務局
pp.555-559
発行日 2025年6月1日
Published Date 2025/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000003476
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わが国の災害医療は,1979年のカンボジア難民救済に端を発する.1995年の阪神・淡路大震災では「防ぎえる災害死」が500人とされ,その教訓から災害拠点病院,DMAT,EMISなどの急性期医療体制が整備された.背景には国際緊急援助隊で培われた経験がある.小児災害医療も同震災で課題とされたが,本格整備は2011年の東日本大震災以降である.現在では災害時小児周産期リエゾン体制など,国際的にも先進的な仕組みが構築されている.小児は被災者の約30%を占め,小児科医の参画は不可欠である.

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