綜説
小児に対する超音波ガイド下コア針生検の有用性
小野 貴史
1
1大原記念倉敷中央医療機構倉敷中央病院救急科/放射線診断科
pp.61-71
発行日 2025年1月1日
Published Date 2025/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000003334
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腫瘍性病変に対する経皮的コア針生検(CNB)は成人において一般的な生検法であるが,小児では外科的生検が主流であり,CNBの普及は進んでいない.その理由として,CNBに対して検体量や診断精度に関する懸念が挙げられてきた歴史的背景や,生検の担い手の少なさなどが挙げられる.しかし,近年では小児に対するCNBの成績は向上しており,いくつかの腫瘍ガイドラインにおいて外科的生検と並ぶ生検法として取り扱われつつある.外科的生検とくらべて低侵襲に組織検体を採取できる本法は多くの小児腫瘍例に対し施行可能であり,生検時には常に適応を検討すべき手法であるといえる.
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